くそじじぃとのお別れ。。。

ぱんだ1号

2009年11月04日 21:56

久々に、本職のお話でも。。。(え?なにが本職なの?)

今朝、休み明けで職場に行くと。。。大好きだったくそじじぃの名前がない。。。
昨日の夕方に亡くなっていた。。。

そのくそじじぃ(言葉は悪いですが、精一杯の表現です--;)先月入院してきた患者さん。
入院当日から、自宅に帰ると暴れ、暴言を吐き、そりゃ~おおごとでした
でも、口癖は「どぎゃんもなか!」と常に意地を張り。。。さすがは大正生れ!と感心
いわゆる末期状態で入院して、日に日に暴れる元気もなくなって。。。
どんどん言葉も少なくなって。。。

私自身、パートでフリー業務(患者さんの身の回りのお世話が主)なので
その患者さんとの接点も多く、身体を拭いたり、お風呂に入れたりしていたので
いつしか本名で、名指しで呼ばれることも多くなりました。

1番覚えていることといえば。。。
お風呂に入ろうと誘うと「いかん!風呂はよか!」と一言。。。
長いこと入浴もされていなかったので、ひょいと抱えて入浴用のストレッチャーへ移動
その際に、文句を言ってたくせに私の肩をぎゅっと握り締めて「ありがとう。。。」と一言

色々な思い出のあるくそじじぃ。。。

2日の日、息子さんが私に「焼酎を持ってきたとやけど。。。無理やろか?」と
全然OKですよ!!と答えた私。。。
もう時間が無いことはみんながわかっていた。。。
最後に本人が好きだったものを。。。と、その家族の気持ちにこたえたい。。。それだけだった。。。
病棟の科長も理解してくれて、口腔ケアの際に綿棒に焼酎を浸して口の中へ
ちゅっちゅと口が動き、すこしではあるが焼酎を飲んでくれた
くそじじぃの顔がほんのりと赤くなり、ちょっと微笑んだようにみえた。。。
これでよかったんだ。。。そう思った私

今朝、そのくそじじぃに会うことは無くぽっかりと穴があいたよう。。。
「もう、おまえなんか俺のところへくるな!!」
「なんもいらん!!」
「しるか!どぎゃんもなか!」
その言葉は、もう聞かれない。。。。

私は昔から、患者に感情移入してしまうほうで
よく上司に説教くらっていた。。。
「そんなじゃ、この仕事は続かないわよ。。。」

気づけば13年。。。続いているじゃないか!!!
人の死に感情をもってなにが悪い!!泣いてなにが悪い!!
ずっと反抗してきた。。。
今でもその意味はわからない。。。あほなのか?
でも、私は人間らしくありたい。。。いつもそう思う。。。

正直、かなりのショックで何を書きたいのかわからないが
今回、この患者さんと出会えたこと・・・
そして私の行動を温かく見守ってくださった科長、ご家族
すべてのみなさまに感謝の気持ちでいっぱいです。

看護師をしていてよかった。。。心からそう思う

最後に
くそじじぃ。。。天国で奥様には会えましたか?

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